第1章 失った温もり
「可愛い可愛い私の天使を巨人に食べられてたまるもんですか。ほら、巨人がおばあちゃんを食べてる間に、うまく逃げるんだよ。」
足の悪い老婆は、二の足で立つだけでもかなりの負担がかかるというのに一歩ずつ前に歩きだした。
「嫌だ、嫌だ……」
涙が止まらなかった。
自分の足を必死に叩くが全く動かない。
巨人と老婆の間が2mほどになった時、巨人は老婆を片手でつまみ上げた。
老婆の身体は宙でプラプラと揺れている。
「いやあああああああああアァァァ!!!!!」
パクッ
ゴクン
ニイイィィ
巨人は満足そうに微笑んでいた。