第8章 第8話
俺は夢で座っていたベンチに座り道路の方を見た
…夢では向こうから翔ちゃんが走って来たんだよな…
翔ちゃんが来るはずないのに、俺は暫く道路の方を見つめていた
暫くそうしていたけど、とりあえずお昼を食べようとお弁当を開けて食べ始めたその時
『ニャー!ニャー!ニャー!』
雅「え?」
足下を見ると、一匹の仔猫が俺の足に前足を掛けて鳴いていた
雅「あれ?仔猫?可愛いなー。何?オカズが欲しいの?」
『ニャー!ニャー!』
よっぽどお腹が空いてるのか仔猫は必死に鳴いていた
雅「うーん…でも仔猫に人間のオカズあげても良いのかな…まぁ…お腹空かせてるみたいだし…少しなら良いか。はい、鮭の切り身をあげるね」
そう言ってその仔猫に鮭をあげると、それをくわえて道路の方に走って行った
雅「あれ?ここで食べないのか?」
ちょっと気になった俺はその仔猫の後を追った