第8章 第8話
潤「…何で忘れる必要があるんだよ」
雅「え?」
潤「翔さんとの事はお前の大事な思い出だろ?それを忘れるなんて事する必要はないよ」
雅「潤…」
潤「俺が言いたいのは、いつまでも翔さんの事を引きずるなっていう事だよ。翔さんだってそんなの望んでないよ」
解ってる…潤の言ってる事は…
雅「…まだ夢を見るんだ」
潤「夢?」
雅「翔ちゃんの夢…勉強教えてもらったり、遊びに行ったりした時の…それを見るたびに思うんだ…何で俺のHLA型は適合しなかったんだろ…何で適合者がいなかったんだろうって…」
潤「・・・」
俺はだんだん涙が溢れ出し、回りが何人か様子を伺っているのがわかったけど止まらなかった
雅「翔ちゃんだってまだ20代で、色々やりたい事沢山あっただろうに…俺何の力にもなれなかった」
潤「それは違うよ。翔さんはお前に出会えて良かったって言ってたんだろ?雅紀には本当に感謝してたと思うよ」
雅「潤…」
潤「ほら飲もう飲もう!久しぶりに会ったんだからさ!」
雅「うん…」
ごめんな潤…良い友達をもって俺は幸せだよ…