第7章 第7話
潤「現実を直視しろ!翔さんは死んだんだ!逃げるんじゃねー!」
雅「潤…」
そう叫んで潤は俺から手を離した
潤「お前の気持ちも解るよ…大切な人を亡くして信じたくない気持ち…だがな、それじゃ翔さんだって悲しいんじゃないか?」
雅「翔ちゃんが…悲しむ?」
潤「雅紀が自分の事で悲しんでいたら翔さんだって辛いはずだよ」
翔ちゃん…
それでも無理だよ…
翔ちゃんがいなくなるなんて…そんなの…
すると潤は上着の内ポケットから一通の封筒を出して俺の前に差し出した
雅「…?」
潤「翔さんからだよ…亡くなる2ヶ月位前に預かった」
雅「え?」
翔ちゃんから…?
潤「ご家族とお前に渡してくれって頼まれた。ご家族の分は亡くなったら渡してくれって言われたから通夜の席で渡したが、お前だけは葬儀の後にして欲しいと言われてた…でも、今のお前の状況じゃそこまで待たない方が良いだろう…」
そう言って潤は俺に封筒を手渡してきた