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Hit the floor

第2章 世界で一番最悪な夜






意外にも
泣いたりしなかった。


1年、付き合っていた彼。

なんてバカなんだ。
待ち合わせの日にちと場所を
全く同じ場所にするなんて。
まさかのダブルブッキング。



いや、待てよ
私は約束すら忘れられた方なのか、


それとも
私の性格を知っていてわざと?


私がこの現場を見ても
何も言えない性格を知っていて
わざと自然消滅を狙って?



どちらにしても、正解だ。


段々と小さくなっていく2人の後ろ姿


私の気持ちは
怒りでおかしくなることも無く
ただその光景を真っ直ぐに見つめる。




私とは正反対の女の子。

笑顔が素敵な
白とフワフワが似合う、
柔らかくて可愛らしい
そんな女の子。



ずるい…私もあんな風になれたら…、




だめだ、こんなの

なんであんな男のために私が
ひがまなくちゃいけないんだ




そんなことを考えて
ただただ歩いていると
見覚えのあるホテルに着いた。


私の誕生日に
彼がスイートルームを予約してくれた
思い出の場所。



なんで、
こんなとこに来てしまったんだろう。

どうやら私は
可愛くないなりに彼のことが
大好き、だったらしい。
あんな光景を見た後なのに。



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