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Hit the floor

第4章 きみを連れ出して









「見て見てちゃん!
 すげえよキラキラ!」



智さんは彼女のために、
世界一周でもしちゃうような
クルーザーの部屋を予約して。

その2人には
広すぎる部屋の窓から見る外の景色は
海の上で揺れて幻想的だった。


こういう雰囲気に慣れていない私よりも先に
興奮した彼が窓ガラスにべたっと張り付き
私を呼ぶ。



「智さん、彼女さんにも
 そんな風にしちゃうんですか?」



あまりにも子供っぽくて、
でもそんな智さんは嫌いじゃなくて。
つい笑いながらそんなことを聞いた。



「えー?そんな風って?」

「いえ、何でもないです」

「それよりなんか飲む?」

「あ、はい。ありがとうございます」



私の隣にピッタリと座り、
メニューを見せ「ほら、何が良い?」
と一緒にそれを覗き込む。

私との距離なんか気にしてもいない。

座ってる場所は
ふっかふかの真っ白なベットなのに
意識すらしていない。

私はこんなに、
ドギマギしているのに。




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