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闇に咲く華

第2章 本編1〜70


25

やばばばばば!安土城に帰ったら兄さまってば物凄い形相で挙兵しかけてました!
小太郎に送って貰ってちゃちゃっと城について、ダッシュで兄さまに会いに行ったよ!!

「!」
「お市!」
「兄さま、義姉さま。ただいま!」

義姉さまに強く抱きしめられたので義姉さまを抱きしめかえす

「兄さま、ごめんなさい」

私があの椎茸をすっかり忘れて無防備になってたから攫われたんです
なので軍を動かそうとしないでええええ!

必死に懇願したら頭を撫でられて

「よう帰って来た」

ぶっきらぼうにおかえりって言ってくれて嬉しかった。

取り合えず、様子を見たら足軽さんを集めるまでには行ってなかったか。
まだ軍の準備の最初の方だったので、ささっと撤収して頂いた。

ごめんねー、折角集まってくれたのに

「おや、お市様。お帰りなさいませ」
「光秀、ただいま」
「松永に攫われたとお聞きして、黒羽と雹牙の焦り加減が最高に・・・ふふ・・・面白かったですよ」

あー、うん。松永に掛かって行った時の勢いが凄かったから容易に想像できるわ。

「お市様」
「?」
「おかえりなさいませ」

意外な光秀の笑顔と一緒に、おかえりって言われて

「ただいま」

何かお兄さんがまた増えたなと思って、笑顔で返事をした。
んふんふ笑ってなければキリッと美人でカッコイイのに中身は変態ですからね。

友人達で集まるのはまた今度にしようか・・・

兄さまの機嫌を取り戻す為に、久しぶりに厨で腕を振るったら。
良かった、兄さまの機嫌は戻った様で。一緒に皆でご飯を食べてる時に少しだけど嬉しそうだった。

部屋に戻ったら、小太郎が何気にしゅんとしてて。ごめん、何か垂れ下がった犬の尻尾が見える。

「もう、気にしなくていいのに」

小田原を盾に取られてたんでしょ?契約主の危機を救ったんだから気に病まなくていいのに。

「(・・・今度、何か詫びを送る)」

その言葉を最後に、小田原へ帰ったのか。風の様に消えて行った

「風魔も心配性ですね」
「見えぬ筈の耳と尻尾が見えたのは俺の錯覚か?」

雹牙が、私と同じ事考えててちょっと噴出した。
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