第1章 幼少期
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初めまして、織田信長の妹、市と申します。
市と言えば史実では浅井に嫁いで子を成すものの、浅井が謀反した時に息子が殺され3人の娘が劇的な悲運に会い。
その後柴田に嫁いでからも豊臣に攻められて心中するんだっけな?
ちょっとかじった「歴史」知識だけど。
・・・何で今現在起きてる事を「歴史」って言うかって?
痛い子みたいであんまり言いたくないんだけど、今の時代から400年後の時代から生まれ変わって
挙句の果てには織田信長の妹のお市姫なポジションに居るって事です。
前世はヲタクだったけど仕事はきちんと。なキャリアウーマンだった私は
通勤中に交通事故に巻き込まれ、怪我のせいなのか死んでしまったようで・・・
気付いたら暖かい水の中。
転生したんだと気付いたのはザアザアという水と音の間に聞こえる外の声からで。
盛大に「前世の記憶持ったまま転生したんかい!」と頭の中でツッコミましたとも。
赤子が産まれるまで十月だっけ?
前世では妊娠した事なかったけど産まれたらどうしようか、とか
身の振る舞い方をどうしようかとか色々悩んだり妄想したり(?)してたら時間なんかとっくに過ぎてて
気付いたら出産の時で、頭が締め付けられる~!ともがいてもがいて。
産まれた先は・・・戦国時代でした。
あの時はパニック起こして泣いたもんだ・・・
で、幼少期をやんちゃに過ごしていたら(おしとやか?そんな言葉は私の辞書には無い!)
男尊女卑が激しい時代、窮屈なお姫様暮らしに飽き飽きしてこっそり屋敷から抜け出してたとこで敵の忍のお方とバッタリ遭遇。
殺される!と心底脅え、身構えたら足元から黒い無数の手がわらわら~と忍を捕まえて伸してしまいました。
戦国で、お市で、闇の手って言ったら・・・
「戦国婆娑羅?」
答えが出たと同時に意識は暗転。
心の中で「人生オワタ」と思った・・・。