第2章 NEW LIFE
(ん……いったぁ…)
ゴォォーっという音に包まれながら、私は目が覚めた。
(ん…?ここどこ?)
目を擦り、体を起こすとまず焦げ臭い匂いが鼻を刺激した。
目を開けばそこは火の海。
(えっ?え?!)
そう、そこは火災現場の中。
360°辺りを見渡すと、火しかない。
そして向こう側に小さな影と、キランっと光が見えた。
(ん…あれは……刀っ?!)
刀に気が付いて、危ないと思い、私は立ち上がり、走り出した。
私が走って駆け寄ると、刀はいつの間にか消えてなくなっていた。
が、刀があった場所の前で座っている人がいた。
その人があまりにもじっと座っているので目の前に回ってみると、その人は寝ていた。
(え?!寝てんのかい!!)
「起きてください!!火事ですよ!!119番!早く!!」
私は、そんな言葉をかけながら寝ている人の体を力いっぱい揺すった。