第2章 NEW LIFE
ポツッ、ポツッ、…ザァー……
「え?!雨……?」
学校からの帰宅途中、突然の雨。
私は走って帰ろうか一瞬迷ったけど、やめた。
ザァァァー……
(濡れたい気分って言っても、流石にこれは濡れすぎだなぁ)
走ろうか、雨宿りをするか迷っていると大学生くらいの白衣を着たお兄さんが本能寺跡地で立っていた。
…傘もささずに。
(あの調子じゃびしょ濡れになっちゃいそう。…人のこと言えないけど。)
普通の人ならあんな赤の他人、ほっとくだろうけど私にはできない。
気が付けば体がお兄さんの方に向かっていた。
「あの、大丈夫ですか?そこ、濡れますよね?」
声を掛けると同時に近くで雷の音がした。
ドォォォーンッッ
「危ない!!」
お兄さんの声と雷の音、そして眩しい光と共に私の意識はそこで途絶えた。