第2章 NEW LIFE
朝餉を食べ終えてすぐ。
「萌香ー、準備できたかー?」
「うん、もう行けるよー」
私は襖をスパンっっと開けてニヤッと不敵に笑う。
「おま…っ、もっとゆっくり開けなさい!!」
「はいはい、秀吉お母さん。それより早く行こーよ!」
「はぁ…お前どこにでも行きそうだから手、繋いどくからな。」
「しょーがないなぁ。」
私は差し出された秀吉さんの手をぎゅっと握って、
秀吉さんを見て、
よし、行こー!
と叫んだ。
そのせいで城下までの道は秀吉さんの小言だらけ。
もっと女の子らしくしなさい、とかおしとやかにしなさい、とか。
出来るもんならしてるけど私には無理だ。
とか考えながら私は聞き流した。
そして城下に着くや否や…
「秀吉様ー♡」
「一緒にお茶でもどうですか??♡」
「文のお返事くださいよー!♡」
秀吉さんは沢山の女の人で囲まれてしまった。
私は秀吉さんと繋いでいた手を話し、女性軍の中からなんとか抜け出し、これでは暫く秀吉さんと話すのが無理そうなので適当にほっつき歩くことにした。
「お、おい!萌香!勝手に行くな!助けろ!」
「ごめん適当に歩いてるねー!」
そう言って私は駆け出そうとした…
ドンッッ
「わ…あぁ!」