第8章 ビバ中忍試験!命短し走れよスパイ!
そういえばが本気で戦っているのは見たことがない、組手の時でも、イタチとの修行の時でもどこか手を抜いていた
というよりどこか気が抜けているように見えた、何をしてても上の空のようでどんな戦い方をするのかは知らなかったというよりは興味がなかった、同じうちはなのに思い返せば不思議な話だ
俺が復讐心を燃やしている時でも、修行しているときでも、何か別のことを考えているようでずっと遠くを見ていたのをよく覚えている、イタチへの復讐心が微塵もないことはすぐに見て取れた
そんながいじめにあってると知ったのはふとしたことがきっかけだった、あまり興味のないクラスメイトの話になんとなく耳を傾けたのがきっかけかも知れない、はあまり気にするなと言ったから気にしないようにはしていたが日毎にエスカレートしていったのは誰の目にも明らかだ
だというのには特に気にした様子もなく日々を過ごしていた、思い返してみれば最初に会ったときからどこか浮世離れしていた、俺以外は仲良くなろうとしなかったのもよく覚えている
一度カカシにあいつが何故あそこまで他人と距離を置くのか聞かれたことがある、正直なところそれはよくわからない、いわゆる幼馴染だが本当に最初からそうだったのだ、自分の親とすら距離を置いていたと言えばカカシは不思議そうに首をかしげるばかりだった
そしてあの夜からはどこか変わってしまったように思う、もちろん俺も変わった、だけどはやっぱり何か違う、俺も例外じゃない全てに対して心を閉ざすようになった、そして何よりその頃からぱったりと水辺を怖がらなくなったのだ、子供の頃のは水辺を恐れていた、それが何故かはわからないがあの夜に俺の知らない場所で何かあったのだろうか
波の国に行ったときはおっさんをかばって死にかけていた、本人がへらへらしてるもんだからナルトもサクラも心配するだけで済んでいたがその時の俺は心配なんかよりも困惑が勝っていた、後一歩間違えれば死ぬっていうのにどうして何の疑問もなく受け止めたんだ?と、あの尋常じゃない殺気を正面からぶつけてくる男にどうしてその刃を受け止めるという選択肢が生まれたのか、まったくもって検討がつかない