第8章 ビバ中忍試験!命短し走れよスパイ!
「手加減のつもりかな、写輪眼、使えるんだろ?見せてよ」
おうおう見せてやるよ、私は写輪眼を出してこっちから手裏剣を投げて懐に入る、クナイを振りかざすが紙一重でよけられる、おしい!とナルトの声援が耳に入るがどこが惜しいんじゃ!と余裕があれば吠えていたに違いない
避けることだけに特化した私ならよくわかる、これはもうちょっとで当たりそうだったのにムキー!と相手に思わせて余裕なく踏み込ませるやつだ、私のほうがうまいよそれ、と思いつつ引っかかるふりをして肉薄する、といっても攻撃面では私はからっきしだ
「そうでもないな」
ボソリとカブトが呟いて攻防が変わる、彼の攻撃をいなしているが正直カブトの目が怖すぎる、なんというか…血眼だ、あんま攻勢にでさせるとまずいか
煙玉を使って一旦距離を取る、もうこっちはチャクラ切れも甚だしいんだが
「!何休んでるんだってばよ!」
正直振り返って文句の一つでも言ってやりたい、ふと前方の上側にいる我愛羅と目が合う、うわかっこよ……じゃなくて!写輪眼で動く影を捉えて横に飛ぶ、手裏剣が掠めた
いよいよ持って肩で息をする、5日間のうち一晩目はふかふかベッドで寝れたものの残りはみんなと行動でろくに寝れなかった、細かく避ける元気もなく大きく避けるので手一杯だ、ホントこのカブトの兄ちゃんサバイバル慣れしてんだろうなぁ…向こうも疲れてますみたいな顔してるけどお前それ演技だよな私はわかってるんだぞ
私はクナイを構え直してカブトに斬りかかる、攻防がしばし続いた後、彼の目が急に加虐的に歪んだ、まずい、彼の出手にチャクラが乗ってる、あれに触られたらただじゃ済まない絶対に…綱手とカブト戦を漫画で見た私は知ってるからな!
持てる力を持って大きく後ろに飛ぶ
「うぐっ」
あまりに勢いがつきすぎて転げて壁にぶつかったけど、彼も冷静になったみたいだ
まずい、写輪眼が切れた、肩で息をする
「君も中々、はぁ、はぁ、耐えるね」
カブトがふーふーと息をする、私にはわかる、あれ疲れて息してんじゃない、血を抑えてんだ、騒ぐ血ってやつを、マズイな正直これ以上やるのは不利だ、それこそ万華鏡でもなんでも使わないと攻撃を避けきるのは難しい、何より私は万全じゃない、彼は腐っても格上、万全じゃない状態で万華鏡縛りで相手するのは荷が重い
いっそ降参するか?