第7章 ビバ中忍試験!出るか必殺スパイ活動!
ザザ、とノイズの音がしてため息が聞こえる
『こんな問題もわからないのか』
おめーも昔はこっち側だったろ、と毒付きたくなるのを抑えごめん、と書く
『別に謝ることじゃない、だが暗号系は勉強しておけ』
視線を向けた問題から答えを言っていく、あらかた終わったところでふと前方を見やるとイビキが立っていた。ドキィ!と心臓が音を立てる、イビキはじっと私の解答用紙を見ている、やばい変な汗出てきた
こ、こわ~~~!!!去ったイビキを見送りながら問題用紙をじっと見る
カンニングというかあのやり取りの筆跡を見られたら私の忍者生活が終わり里抜けせざるを得なくなる、よくよく考えてみれば私スパイしてんだよ、あーこわ、やっぱりもうちょっと入念に消しゴムかけとくか?
いや、その上に落書きしておこう、まっくろくなるぐらいに
くまさんやらうさぎさんやら落書きをしては消しゴムをかける、ナルトが唸る声が聞こえたりする、私は窓の外に視線を移して外の景色でも眺めたいが下手にカンニングだと思われるのも癪だ…というか困る、落書きだって楽しいものでもないし、時計を見ると最後の問題まであと30分はある
…………いや、ちょっと張り切りすぎたな
薬師カブトがいるってことは大蛇丸もいるってこと?となんとなく書く
ザザ、とノイズが入る
『おそらくはな、呪印を仕掛けるのは大蛇丸にしかできない』
ところで大蛇丸って誰?
『そうか、説明していなかったな』
それから簡単なプロフィールと暁に入っていた、ということを聞かされた。私の正体バレちゃうのでは?と聞けばどうやら私は暁の幹部補佐という役割らしく、カブトもそこまでは情報収集してないだろうとのこと
つまり大蛇丸は私のことを知らないということだ、それでなくても私の資料は偽装されてるし、大蛇丸と正面からぶつかったらどうする?と書く、しばらく反応がなかったが、そうだな、とトビは短く前置きをした
『とにかく呪印を仕込まれないようにしろ、サスケを先に噛むはずだからお前を執念に追いかけることはないだろう』
逃げればいいってことか、そう納得しているとトビがぼやく
『最近どうも砂の動きが妙だ、砂忍もよく見ておけ』
木ノ葉崩しやろなぁ、瞬きをゆっくり一回、消しゴムをかけてかわいい猫ちゃんが鍋に入ってる下手くそな絵を書いて時計を見る
まだ時間は十分にある