第7章 ビバ中忍試験!出るか必殺スパイ活動!
「俺の名前はうずまきナルトだ!てめーらにゃぁ負けねえぞ!わかったかぁ!」
突然ナルトの大声が響いて肩がはねる、所々ざわめいていた場内がしんと静まり返り、視線が私たちに向く
「あのバカ、一瞬にして周りを敵だらけにしやがって……」
「はぁ…骨は拾っておいてね…」
サクラがすぐナルトを押さえ込んで周りのみんなに謝り出す
ふと視線の端で鋭く動く何かを見つける、そういえば次の展開ってなんだったっけ?人ごみの中を静かに走る影がカブトの頭上に躍り出る
そうだ、たしか音忍がカブトに喧嘩を売るんだった
殴りかかる音忍をカブトは軽いフットワークで避ける、確実に見切って避けたと思ったがパリ、と音が鳴って彼のメガネが割れた
「どういうことだ、躱したはずだ、なぜメガネが」
サスケがぼやくように言う言葉にシカマルが答える
「鼻先でも掠めたんだろ、いきがってるからだよあのクソ」
口悪いな~と思いつつもカブトを見る、そう、たしかこのあと
カブトの体が揺れて胃の内容物を吐き出す、これにはみんなもビビったようだ
私は目を細める、彼の攻撃、私にはタネがわかるのだけどよくよく考えてみればかすってもダメ、受けてもダメで強いよな
「静かにしやがれどぐされヤローどもが!」
そんな罵声と共に大人の忍びが現れる
「待たせたな、中人選抜第一の試験、試験官の森乃イビキだ」
ぴ、とイビキは音忍を指差す
「音忍のお前ら、試験前に好き勝手やってんじゃねーぞコラ、いきなり失格にされてーのか」
すみませんね、特に詫びれもなく音忍はイビキに謝る
そしてペーパーテストォ!?というナルトの叫び声と共に、私はついに始まる中忍試験に今更ながら胃痛がしてきた