第5章 え?スパイになるなら生かしてやる?誰だお前
見つかんねぇ
アカデミーどこを探しても見つかんねえ、職員室に行くのは後々面倒になるから行きたくないし、サスケに教科書借りたらまたなんか言われそうで面倒だ
はぁ~!と大きなため息をついて正門をくぐる、とりあえず今日は帰って、明日のことは明日の自分に任せるとしよう、うん
しばらく歩いてうちはの門近くまできたところで、おや、と私は首をっもたげた
「ナルト?」
声をかけると彼がこちらを向く、なぜかボロボロのナルトがボロボロになった私のカバンを持っていた
「これ、木に引っかかってたってばよ」
のだろ?と言われてよくよく見れば、確かにボロボロだが私のカバンであることが確認できた
木に引っかかってたってことは、ボロボロになってるのは足を滑らせたからなんだろうか?
「えっと、ありがとう…でも大丈夫?」
「大丈夫って?」
その怪我、とナルト自身を指差すと、俺ってば昔から傷の治りがはえーんだってばよ!と笑ってみせた
いや知ってるけど…知ってるけどちょっと痛々しいじゃん、手当する?と聞けばいらないと言われたので強引に手当するわけにもいかないしまあいいならいいかと思い直す
「なぁ」
どう別れの挨拶を切り出そうかと一瞬思案したが、ナルトの呼び声に引き戻される、なに?と返すと彼はむず痒そうな、微妙な顔をして私を見ていた
「…………いや!なんでもねーってばよ!とりあえずなんかあったらイルカ先生に言うんだぞ!」
ぼん!と肩を叩いてナルトは言った、めっちゃ痛い、外れたかと思った
「う、うん?わかったよ、ありがとうね」
それじゃ、と言えばやっぱり微妙な顔で、おう、とナルトは返した、なんなんだろう、自分と同じ境遇だとでも思ったのだろうか?確かに分類的には仲間だが、こういうのって相なれるものなのだろうか?いや、そうは思わないからナルトもイルカ先生に、といったんだろうけど