第5章 え?スパイになるなら生かしてやる?誰だお前
「修行はしないの?」
「宿題が終わったらする」
うちはの門をくぐる、私達はあのあと掃除の終わったうちはの区画にすぐに戻った、最初はサスケもフラッシュバック等があったようだが今ではそれをおくびにも出さない
こんな小さな子供にトラウマを強いるのもひどい話じゃないだろうか、彼の背中を見ながら何となくそんなことを考えていた
私の万華鏡写輪眼はピントがあった場所に瞬間移動するというものらしく、おそらく神威のようなものだろうと察する、一度行ったことがある場所に行けるのか試して、サスケのすぐ後ろに出てしまったときは驚いた
そのときはなんとか気配を消してそっと離れて事なきを得たが
とにかく、一度行った場所にも行けるようだ、もしや人物を思い浮かべても行けるのでは?とオビトを思い浮かべると、飛べた
「か、全く、その術は考えものだな」
おそらく私の視界を覗いていたのだろうオビトは息をついた
「えっと」
「長距離移動だ、かなりクるぞ」
なにが?と機構とした瞬間、目がカッと熱くなりうめき声を上げる
開けていられずしゃがみこむ、手がぬるりと滑る、おそらく血が出たのだろう
目を開ける、かなり視界がぼやけた
「目が見えなくなったら術を施した意味がない、来い」
体が言うことを聞かなくなり、オビトの後ろをちょこちょこと付いていく
本当に目がよく見えない、凝らしても認識できるのは色ぐらいだ、おそらく力を施行したことによる眼の消耗だと思うんだけど……
「一回の使用でそこまで消耗するとはな、そこに横になれ」
全くその通りだ、試験的にしか使ってないのにここまで見えなくなるものなのか?というかそこってどこだよ、と思うが体は台を触り、そこに横になった
「お前の父親の目だ、お前の母親が死んだときに開眼したよ」
は?と言い返すこともなく私の意識は一瞬で落ちていった