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【NARUTO】死刑って確定してます?

第18章 終幕


目を覚ますと夜が開けていた

「…………」

朝日が眩しい、終わったのだと、嫌でもわかった

「やっと起きたってばよ!」

横を見るとナルトが腕を組んで立っている

腕が、ない

「ナルト、その腕……」

指をさすと、あー、と彼は自分の腕を抑えた

「サスケと戦ったからな」

にっと笑う、わたしは視線を逸らして周りを見た、ナルトしかいないようだ

「……今の俺なら、どうしてお前があんなこと言ったのかわかるってばよ」

片膝をついてナルトは言う

「……わかったところで…。六道仙人に会ったわ」

あぁ、じーちゃんにあったのか、お前も、とナルトは言う、わたしは頷いて自分の手のひらを見た

「次で死ねる」

息を呑む声、ナルトが私に手を差し出す

「そんなことさせねェ、お前が死んだらどうなっちまうのか、今の俺ならわかるってばよ」

その手を取って立ち上がる

「これは俺達が積み上げてきた歴史だ、やり直しはきかねェ」

わたしはまゆを下げて彼を見る、全ての答えを出した彼だ、あの時のような子供っぽい顔はもうしていない

完結編、72巻、最終話の彼だ

「私ね、貴方のファンだったの、あなたが私のすべてを作り上げた、あなたがいなければ私はいなかったわ」

若干要領を得ない顔をしてるが、それはよかったってばよ!と彼は笑った

「生まれてきてくれてありがとう、ナルト」

彼の手を握り締めてわたしは笑う、作り笑いなんかじゃない笑顔だ

ようやくわたしは自由になれる、ようやく私の全てが終わる

私の笑顔を見て彼は、おう!とその手を握り返した

その一瞬の隙を突いて、わたしは彼を仲間のところに飛ばした

さっきまであった元気な笑顔はもうない、冷たい朝、明るい未来

「次の物語に、私はいらないの。そうでしょう」
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