第17章 無限月読
その場から消えてオビトの所に出る
もうチャクラが、これじゃぁ、というサクラの声を耳に受けながら、わたしは姿を現した
「やぁオビト、どうやらお困りのようだ」
「………か」
ぎろりと睨まれる、怖いなぁと笑ってわたしはオビトを見た、血が出ている
「あなたも私を裏切った、これでおあいこよ」
「それより、アナタどうやってここに…?」
サクラが私に喋りかける、オビトがハッとしたように私を見た
「コイツの万華鏡は時空間移動だ、それも俺のように断定的な異次元じゃなく、座標さえわかればどこへでも入り込める」
わたしは周りを見て移動できる場所を探す
「……あぁ、気が遠くなるほど遠い場所にいる、だけど届かないわけじゃない………」
「これで、おしまいにしよう、」
わたしはオビトを見る
「…………いいわ、それがあなたの頼みなら私は聞きましょう、ただ今のまま飛んでも片道切符、もう半分ほど距離を縮めるだけでいい、それでサスケを連れてこれる」
「あの距離を半分か……やってみよう」
サクラがチャクラを込めて距離が縮まる
オビトは痛みが激しいのか時々目をつぶってしまって、なかなかうまくいかない
そろそろ、あとすこし、もうちょっと
………私の世界は、ここにしかなかった
目を閉じてサスケの下へ飛ぶ、熱い砂漠の中だった
「?」
「久しぶり、吠え面はかいたかしら?」
私が飛んだのを見て距離が一気に広がった、これじゃ帰れない
「そんな事を言うためにわざわざここまで来たのか」
「まさか、貴方をナルトのところへ連れてくためにここまで来たのよ」
ちらりと距離を測る、また少しづつ戻ってきてはいるが半分には程遠い
「そうか、なら連れていけ」
「上からね、今は無理よ、次元の狭間で死にたいなら別だけど」
私はふーと息をついてサスケを見る
「…………お前、どうやって無限月詠を抜けた?」