第17章 無限月読
オビトは、改心した、ナルトはすごい、そんなことは知ってる、私は目を閉じて異次元に飛ぶ
手を当てたオビトが立ち上がる
「あ、あんた…」
サクラが私を認めた
「トビ……いえ、オビトだったかしら」
そろりと彼が振り向いた
「か」
「どうしてナルトを助けたの?絆された?あなたともあろう人が」
ゆっくり近づいて彼の隣に立つ
サクラは気が気じゃないって顔だ
「……こいつは、俺の諦めた夢そのものだ、俺が掴めなかった夢そのものだ、だから、託してみたくなった」
私はまゆを下げてオビトを見る、どうして、どうして裏切るんだ
「今の俺ならわかる、お前の言ったこと全てが本当だったことを、お前の周りには…因果が張り付きすぎている」
その場で立ち尽くす
「私もね、わからないの、弟のいる世界を望んでいる私、だけど、どうしていいかわからなかった」
ナルトを見る、サクラは私を睨みつけた
「………私にとってNARUTOはともに成長してきた物語だった」
目を瞑る、前世を思い出す
私はオビトを見る、要領を得ない顔をしていた
「私にとって、この世界は嘘っぱちなの、だから私は月の眼計画で私の本当にいるべき場所に帰りたかった」
「本当にいるべき場所?」
サクラが聞き返す
「ええ、私はこの嘘の世界で弟だけを信奉して生きてきた、だけど気づいたの、ナルトを見て、気づいてしまったんだわ」