第16章 いよいよ開戦!里抜けしたのにまた会うのか…
「こんなヘロヘロのもやしヤローに利用されるとは、暁も地に落ちたな。しかも生き残ってんのがゼツと俺の後釜のトビってやつと、そこの小娘だけか…」
「永久の美が芸術だとかのたまってたくせに死んだ旦那が偉そうなこと言うなっての、だいたいあんなでかい弱点胸につけてっからだ、うん」
「デイダラお前殺されてーのか」
「だからもう死んでんだよ、旦那もオイラも……うん」
おいおいホントに大丈夫かよこれ
「こんなんで本当に大丈夫なのか?」
まったくもって同感ですわ
「あまりに穢土転生の数が多くてコントロールするにはちょっと大変だね、ところで白黒ゼツは連れて行かないのかい?」
トビはそろりとカブトを見てサスケの横に置いておく、と短く言った
「なら僕たちも出発しよう」
「行くぞ」
「はーい」
うぅ、大丈夫なんかな、これ
それから穢土転生の術を披露してもらった、うおお、本当に生き返ってみるたいだ
すごーいとぱちぱちすると睨まれた、弟も蘇らせて欲しいもんだ、目あったよね?
その後この術にリスクはない、と言ったカブトにトビがめっちゃ機嫌悪くするまでがワンセットだ
いやあるだろ、特定の印を知ってるとガチの蘇りするんだぜ、みたいな
それから止め方を聞いて黒ぜつがあっちの方の段取りを任されたところでトビは静かにため息をついた
「カブトの話、どう見る」
「どうも何もリスクのない術はないでしょう、生贄系だし何かあるとすれば術者の命令を一切受け付けなくなるとか?」
ちらりと私を見てトビが踵を返す
「お前の勘は鋭い、参考にしておこう」
「そりゃどうも」
「ここからは別行動だ、お前は俺の目となり各地の様子を見て回れ」
「はいよ、トビは?」
彼は背を見せて歩きながら、しかししっかりとした意志を持って言う
「俺はここで待つ」
えぇ~!と思ったが言わないでおこう