第2章 子供が愛想ないからって二人目を作るな
結論から言うと、弟は病的なまでに可愛かった
私も前世に弟がいた事もあり周りから見れば弟には無関心な姉だが両親から見れば十分に構い倒してるだろう
それが嫌だった、情を移せば来る日に耐えられなくなる、私は遊びに行くという名目でサスケとイタチの修行を見学することが多くなった。この頃になるとイタチはもうアカデミーを卒業している
任務も忙しいらしくめっきり構ってくれなくなった、サスケもそれがさみしいのかよく私を誘って修行風景を見せてくれる
「本当は今日は兄さんもここにいるはずだったんだ」
クナイを的めがけて投げる、少し中心からずれたところにクナイが突き刺さった
「今日は任務?」
「…緊急招集だって」
ぶーたれるサスケが可愛くて思わず笑う
笑った私を見てサスケはさらにブーたれる
「そういえば、弟の面倒はいいの?」
サスケが声をかける、私はあー、と声を上げて
「うん、お母さんがみてるから、私は大丈夫」
彼はふーん、と言って私の横に腰を下ろす
「ってさ、あんま親と仲良くないよな」
うっ、子供心の純粋な質問…私は微妙な顔をする
「そうかな」
「うん、多分の親より俺の方が仲いいよ」
グサグサと音が聞こえてきそうだ、た、たしかに
「そんなことないよ、サスケだって家の外でお母さんに抱きつくの恥ずかしいでしょ?そんなものだよ」
「そうなの?」
「そうなの」
私が笑いかけるとサスケはふーんと唸ってから持ってきたというお弁当を広げた
「母さんがと一緒にたべろって」
「いいの?」
「うん」
二人でお弁当をつつく、美味しい
「私も修行頑張ってみようかな」
不意にこぼす、サスケの息が弾んだのが見えた