第16章 いよいよ開戦!里抜けしたのにまた会うのか…
「そう、まぁ無駄な徒労ってやつだったけど、マダラは誤算だったし」
いや、誤算だったのは私の甘さだ
「…お前は自分が弟を殺したと言っていた」
あーと声を上げてお茶を飲む
「それを説明するのはちょっと無理ね、マダラは自分が殺したと思っているし確かに手を下したのは彼、ただ、本当に言葉通りの意味で、私は弟を殺したの」
「見殺しにしたということか?」
思わず眉を下げてふふ、と笑う
「これを説明したところで誰にもわかりえないの、だから私は彼の計画に乗った」
説明するのも面倒だしね、と付け加えて私はサスケの食器を手にとった
「理解しなくていいわ、本当はイタチ兄さんも木ノ葉もどうでもいいの、私には、でもあなたは違う」
立ち上がって彼を見る、じわ、と敵意を見せればサスケも手元の刀を手繰り寄せた
「私達の邪魔はしないでね」
「フン、お前らこそ俺の邪魔はするなよ」
じ、と見つめ合ってから私は部屋のドアノブを握る、裏切られたところで、という感じではある、牽制にすらならないだろう
「マダラもお前もとんだ腰抜けだな」
ぴくりと動きを止めて私は振り返る
「…またそんなこと言って、後で吠え面かくよ」
ふふ、と笑うとサスケの口元が憎々しげに歪められた