第15章 戦争前のピリピリした空気って苦手だよね、ね!?
「どっちが勝つかな」
「お前はどちらだと思う」
んーと唸ってずず、とおしるこを吸う
「サスケかな、ここで死ぬ玉じゃなさそうだし」
同じ意見ではないのか、トビは静かにサスケを見た
ダンゾウが印を組んで走り出す、サスケのスサノオが出てトビが感嘆の声を漏らした
「ほお、あれがサスケのか」
私は目を細めて彼を見る
実は私、スサノオは使えない、というより会得しようとしてない
冷静に考えて私は攻撃タイプじゃないし、守りを固めたとしてもスサノオは動きにくい割にチャクラは使うし痛いしで、要するに相性が悪いのだ
それにスサノオ自体に制約がありすぎる、私は小さく細々とした動きが好きなのだ
少しして骨だけだったスサノオに筋がはりつく、どうやらトビはサスケのことをかなり気に入ったようだ
私はしるこを飲んで静かにため息をついた、第四次忍界対戦っつったって私は一体何をするんだ
ぐちゃ!と音が聞こえてダンゾウが飛び散った、私は思わずうえ、と声を漏らす
「食事中だっつの」
瞬間、後ろにダンゾウが浮かびまたすぐに潰される、かと思えば柱の上に彼は立っていた
それをサスケが天照で燃やし尽くす、トビが能力を確かめるにしてはやりすぎだな、とぼやいた
それからサスケが新しい口寄せを召喚する
ん、これ今気づいたがあれか、イザナギだったかイザナミだったかのどっちかの術を使ってるのか
私はサスケを見る、呪印で体を縛られているようだ、トビも興味をなくしたかのように立ち上がる
「行くの?」
「あぁ、どうやらサスケは死ぬようだ、予想が外れたな、」
私も立ち上がってズズ、と移動しようとする彼を見る
だが、瞬間、チャクラが大きく揺れ動くのを感じて私は視線をサスケに戻す、筋だけだったスサノオに外殻が貼り付けられた
飛び退いたダンゾウをスサノオの弓が追う、右腕から木を生やしてダンゾウはその射線をそらした
「あれは木遁…」
「…まだ予想が外れたって決まったわけじゃなさそうだね」
トビはサスケを注視しながら体だけをこちらに向けて座り込んだ
「そのようだ、九尾を操るつもりでいるようだな」
彼は私をちらりと見る