第15章 戦争前のピリピリした空気って苦手だよね、ね!?
「私はサスケのようには恵まれてなかった、寝てるだけで見逃してもらえるほど世界は私に甘くはなかったんだよ」
ポーチから飴玉を取り出して封を開ける、サスケと私を交互に見て、香凛はそろりと私に視線を固定した
「……家族を、弟を守ることが生きがいだった、それをなくした私は、もう彼にすがること以外の人生の選択肢がないんだ」
「ふん、ただの腰抜けヤローかよ!」
「野郎じゃないよ」
「そこはどうだっていい!」
ぷりぷり怒った香凛を見て私は笑う、ほんとに口悪いな
「マダラが死んだらどーすんだよ!一応あたしたちを逃がしたとは言え五影が相手だぞ!」
ずびし、と指差して彼女は言う
「死なないよ、彼は」
あまりによどみなく返す物だから、彼女がひるんだ
「もしも死んだとしたら驚くな、どうしよう、木ノ葉に謝りにでも行くかな?」
なんちゃってね、と笑うと、変な奴だな、と言われた、ひっで
「それより、計画ってなんだ?マダラは何を考えてやがる」
「それは彼の口から聞いたほうがいい」
私は立ち上がって背を向ける、どこ行くんだ、とかけられた言葉に、おしるこ買ってくるよ、と返してその場を後にした
おしるこを買ってきたあと、サスケが起きていたので差し出した、はじかれた
もう少し向こうに行けば戦っているトビの体の一部が見えるんだけど、まぁそれはいいだろう
「おい、ここから出せ」
「マダラに言って」
じゅる、とおしるこを飲む、しばらくして目の前にトビが現れた
「そう慌てるな、今ここから出してやる、外にはお前への土産もある」
そう言ってトビはわたしを置いてそうそうに出て行ってしまった、え~~!!
慌てておしるこを飲み干して飲まなかった香凛の分も持ってトビのところに飛ぶ、既に離れたところで傍観を決め込むようだ
私もその場に座って足をぶらつかせる