第14章 ついにスパイバレ!?絶体絶命!
「ちょっ!」
これは、私の声だ
「まずい、ヤマト!」
「わかってますよ!」
瞬間、しゅるるると私の体に木遁が絡みつき、クナイはナルトの手前でギリギリ押しとどまった
「な、か、!?」
後ろからキバの声が聞こえる
「まさか、だけど本当に……」
カカシの低い声、サクラの困惑する吐息、ナルトの視線、私は
万華鏡写輪眼を展開した
「バカタレこのバカタレ!」
一瞬のうちにトビの真横に移動して彼に蹴りをお見舞いする、と言ってもケツをげしげし蹴るような感じだ
「うわわわ痛い痛いですって!ちょっと!僕のお抱えのスパイだよね!?言うこと聞いて!」
「スパイ……じゃぁやっぱりが…」
ヤマト隊長の声が聞こえる、私はもう!と息をついた
「トビがあんなこと言わなきゃ私ももうちょっと忍者生活楽しめてたのに!」
「ご、ごめんってーー!!」
謝って許されるかーい!
「お、おい、、これってば、どういう」
「ナルト、出発前にシカマルが言ってただろ」
私はナルトを見る、瞬間、ガッ!とトビに肩を組まれてへっへーん!と彼は声を上げた
「そう!なななんと彼女こそがスパイなんです!どう?みんなわかんなかったでしょ!?」
随分嬉しそうに私の頭をわしゃわしゃする、よくがんばったね~~!なんて戯言付きで
そんな、だの嘘だろ、だの声が聞こえる
「の捕獲にはシカマルと五代目、それから火影直属の暗部がいたはずだ、どうやって躱した」
「どうって……あぁ大丈夫、悪いようにはしてないよ、普通に逃げてきた」
「それなら伝達の方が早く届くはずだろう」
カカシを見下ろす
「……私は九尾捕獲に失敗した、正直今から殺されるんじゃないかとひやひやしてるよ、なんせ、好き好んでスパイになったわけじゃないしね」
き、とカカシは私を睨み上げる
「なにか理由がありそうだな」
「またまたそんなぁ!ひどいよちゃん!」
このノリなんなんだよ、だぁもうと私はトビを引き剥がしにかかる
「じゃれてる余裕なんかねえだろ!裏切りもんなら捕まえて情報吐かせればいいだけじゃねぇか!おい!おとなしく捕まりやがれ!」
びし!とキバが指をさせば、拡散仕掛けていた士気がまとまり始める