第14章 ついにスパイバレ!?絶体絶命!
私は困惑の表情を崩さない、突然キレた五代目におののくただの忍び、何も知らないならそう見えるぐらい女優賞物だろう
「木ノ葉も砂もお前を信頼しきっていた、どうやって里の情報を抜いた!」
噛み付くように言う、私は目に涙をためて、震える声で、何を言っているのです、と言う
「、もう諦めてくれないか」
後ろから声がかかる、振り向かなくても声でよくわかる、この声は
「シ、カマル?」
私が動けないのもこの影まねのせいだ
彼が歩いて私の視界に入る、私は動けない
「スパイが見つからねえのにどんだけ情報を更新しても見破られる」
シカマルは巻物を持っている、どこかで見たことあるような巻物だ
「そこで、現在暗部の監視が付いてるやつにそれぞれ違う『偽の情報』を掴ませた、それを利用したやつが裏切りもんだってな」
「暗号班の」
「そうだ、俺も火影様も、あと一日遅ければお前を監視対象外にするところだったぜ、なぁ」
冗談だろう、私は我が耳を疑った、その偽の暗号は見たことのないものだったし、確かに木ノ葉特有のクセがあった
「あの女の子も監視対象だったってわけ?」
「違う、これはお前用に即席で作り上げた暗号だよ、俺が考えた」
納得だ、私が暗号班の手伝いを始めて2日も経ってないであそこまで洗練されたものを生み出すのか
「あの時廊下で話したとき最高に気分が悪かったぜ、なんせあんな顔して笑うやつを試すハメになるんだからな」
それに、す、と目をそらして彼は私と動きをリンクさせた
「耳の中、もうタネは分かってんだ」
今度こそ目を見開く、耳の中、影まねで強制的に指を入れられる、インカムが外れた
ころり、と手の中にインカムが転がる
「なぁ、どうして里を、俺達を裏切ったんだ」
私は視線をそらす、よくよく気配を巡らせれば部屋の外にも複数の忍びがいる、やられた、完全に包囲された上に通信手段まで外されるとは
「答えろ!」
シカマルが怒りを孕んだ声で言う、まぁ、いわば弁解の余地なし、というところか