第10章 大人の階段のぼる!君はまだ少年さ!
里に帰った頃にはチョウジもネジもキバも重体で大変だった
私は我愛羅に手当されたとは言え胸を貫かれてる、絶対安静ってやつだ
『サスケは逃がしたか』
「……見てたの?」
ベッドに横になって私は天井の蛍光灯を見上げる
『いや、見てはいない、どうもゼツが興味があるらしくてな』
私は目を閉じる
「サスケにとって里は枷でしかなかった、おそらく今回取り押さえたとしても、もう二度とあの日常は戻らないよ」
遅かれ早かれ彼は里を抜けるんだから、静かに続ければトビは沈黙で返事をした
「それより、私君麻呂に一撃でやられたよ、万華鏡縛りってかなりきついかも」
思案するような息が耳に入る
修行あるのみだな、私は薄くため息をついた
「これからはしばらく穏やかになると思う、里での地位を上げて……なるたけ修行にも付き合ってね」
『……あぁ、いいだろう』