第10章 大人の階段のぼる!君はまだ少年さ!
火影の葬式の日、私はオビトと乾杯をした
なんて不謹慎なんだ、私はつくづくこちら側だと自覚させられる
「これで木ノ葉のちからも幾分か衰えたはずだ、あのまま守鶴が向かえばよかったんだが」
「言うほど木ノ葉に構う暇も無いでしょ」
彼は気分がいいのかいつもより笑みが多い気がする
「確かにそうだな」
ナルト達の悲痛な顔を思い出す
「」
名前を呼ばれて視線を上げる、仮面を外した彼の顔は上機嫌に歪んでいた
「情は移すなといっただろ」
「移してないよ、ただちょっと、なんであんな顔をするんだろって思ってたの」
彼は私をしばらく見つめてから、そうか、となんでもなさそうに酒をあおった
三代目が死んでよほど嬉しいようだ
私は里じゃ悲しそうな顔をしている、とんだ裏切り者だ
きっと私はとんでもなく崇高な世界を作り上げることとなるのだろう、かぐやとともに
「すでに暁を木ノ葉に向かわせた、うちはイタチだ」
見定めるような視線を感じる
「へぇ、せいぜい気をつけておくよ」
つまみを食み、オビトを見上げる
「木ノ葉崩しに?」
「いや、九尾を狩る、今のうちにやっておいたほうがいいと思ってな」
ふぅん、と返して酒をちび、と呑む
「ねぇ、私のその衣装用意されてるの?」
暁の衣を指して聞けば、もちろんだともと返事が返ってきた
思わず目を輝かせるとなんと下ろしてくれた、興奮気味に羽織る
「どう?どう?」
その場でくるくる回ってみるが、それを見て幾分か酔いがさめたらしくすぐ脱がされて席に戻された
なんでや