第8章 忘れられない
悔しいけど、俺は”骨抜き”ってやつにされてた。
岡田「・・♪・・・はぁ・・はぁ・・・」
息を切らしながらなんとか♪の名前を呼ぶ。
岡田「飲んでくれたんやな・・・まずかったやろ・・・」
**「んーん、おいしかったよ」
そう言って笑ってくれる。俺なんかの為にここまでしてくれる。今まで俺は、♪を無理矢理犯してきたのに・・・
岡田「♪・・・ありがと・・・」
精一杯彼女を抱きしめた。
岡田「あんなぁ、俺ほんまに好きやねん奥さんの事。好きで好きでたまらんくて、我儘ずっと我慢しとってん。そんでやっと結婚できた思たら、今度は急に不安になってな。俺自身が、略奪愛やったから、自業自得やねんけど・・・。ホンマに俺のこと好いてくれてるんかなぁっていつも不安やねん。」
なんでこんな話してるんやろって自分でも不思議に思う。
♪やから話せる。案の定そう話す俺の頭を、♪はずっと撫でてくれとった。
岡田「♪んこと、好きなんはほんまやで?でも、愛してるんは奥さんやから・・・やっと俺の物になって、やっと俺もあいつの物になった・・・。不思議やな、ずっと幸せになりたいと思っとったのに、いざなると不安でたまらへん。」
岡田の話を**は黙って抱きしめたまま聞いてる。
岡田「ほんまに・・・サイテーやな、俺・・・」