第7章 優しい嘘
ピンポーン
**「ん・・・」
会社も休んでベッドに潜り込んでいるうちに眠ってしまった。
ピンポーン
チャイムの音で目を覚ます。
フラフラと玄関を開けるなり誰かに抱きしめられた。
三宅「♪ちゃん!!」
**「え・・・み・・やけ・・さん・・?」
三宅「大丈夫!?具合悪くて寝込んでるって坂本くんが!!」
坂本さんが・・・。
三宅「大丈夫なの!?具合い、どこ悪いの??」
心配そうな真剣な顔で三宅が尋ねてくる。
**「だい・・じょうぶ・・・だよ・・」
その言葉の力なさに、俺はまた彼女を抱きしめる。
少しの間そうしてると
**「あ・・・ごめんね、玄関で。あがってください。」
そう言って♪が微笑んだ。
三宅「♪・・・なにがあったの?会社で何かあった?」
**「んーん、ちょっと疲れてるだけ」
そう言ってコーヒーを煎れてくれている。
俺はキッチンに行き、彼女を後ろから抱きしめる。
三宅「そんなのいいから・・・俺に出来る事、何かある・・・?」
そんな三宅の優しい言葉に、坂本や岡田との情事がよぎって自然と涙が溢れてくる。
ごめんなさい・・・言葉に出せず、ただ振り返り三宅に抱き付いた。
三宅は何も言わず、ずっと抱きしめてくれていた。