第7章 8月『Side story with B6』
(視点)
「終わった………。ふぅ。」
夏休みの宿題も終わり、ベッドに寝転がる。
クーラーの効いた部屋はとても涼しい。
全然やってなかったから
終わらせようと思い、昼過ぎから
取り組んで、もう夜の22:00過ぎ。
「……ClassAは宿題多いんだよなぁ……」
以前兄さんの宿題を見せて貰ったら
ほとんど中等部の問題ばかりで、
その上量も僕より少なくて、驚いた事がある。
問題の難易度はともかく、
量は統一してほしいものだ。
「はぁあ…………。」
寝る前にアイスでも食べようかな……。
そんなことを考えていると、
携帯が鳴った。
「……………こんな、夜遅くに、誰だろう。」
携帯を開くと『翼 着信』とある。
…………電話に出る前に外を確認する。
窓を開けるが、ヘリの音は聞こえない。
家の前にリムジンが通るわけでもない。
……………呼び出しじゃないらしい。
安心して、電話に出た。
「………………もしもし?翼?」
『明日、海のプールに行くぞ。
準備しておけ。』
「……………明日?」
『ああ。瞬にバイトを休ませたから
全員来るぞ。お前も来い。いいな?
明日、朝迎えにいくから家の前で待っていろ』
「………、はぁい。」
相変わらず翼は急だ。
拒否権は無いことは知っているから、
すぐに返事をすると
納得したのか電話が切られた。
「…………ブツ切りしなくてもいいじゃん。」
翼に文句を垂れつつも、
とりあえず、家のプール道具を漁る。