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君にしか見せられない顔がある

第1章 1


「ほんとごめんって今度埋め合わせするから」


なんて言って女の子に謝ってる我が片割れの姿を発見



「なにそれー。前から約束してたじゃん。そんなに大事な用事って何があるの?」


「母ちゃんの誕生日」

なんて笑顔で答えるあたしの片割れ


周りは引きぎみの顔

それもそうだ年頃男子のマザコン発覚


「大地。なにしてんの?」

そんな片割れに後ろから声を掛けるあたし


鈴木

「ぁ、」


あたしに気づいた大地はあたしの名前を口にする


「誰よその子!」

なんて睨んでくる女の子


「あ、双子の妹の。今日はこれからと母ちゃんの誕生日プレゼント買いに行って早く帰らないと」


「前から思ってたけど、お母さんと私どっちが大切なの?」


大地の彼女なのかな?この子



でも、大地はきっと‥‥‥‥


「母ちゃん。母ちゃんですけどなにか?」


ほらね。



そりゃそうでしょ。


女手ひとつであたしら二人を育ててくれたんだから

今も母子家庭でパートで働いてあたしらがなに不自由なく過ごせるようにしてくれてる




大地の言葉で女の子たちは去っていく


「行こ!」


なんて手を差し出す大地


その手を握ると握り返してくれる


手を引かれながら学校を出た

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