第11章 宿屋
「うん、これなら大丈夫だ!」
翌朝、チョッパーさんから許可が降りた。
「恩に着る」
「本当にありがとうございました!」
島は近くないけど、飛び立てば問題ない。
「じゃあ行くよぃ、熾天使」
「分かった」
「また遊びに来いよーっ」
「ありがとうございます、ルフィさん。
また今度必ずお礼します。
チョッパーさんも、皆さんにも」
お礼を言い終えると、翼を広げ、船を立つ。
前を行くマルコに続いて飛んでいく。
しばらく飛んで、ちょうど見えた島に降り立った。
「体調は大丈夫かよぃ?
病み上がりなのにすまなかったね」
「このくらい大丈夫よ」
「そうか。
俺はとりあえずサッチに連絡するから、そばに居ろよぃ」
「分かった」
でんでん虫を取り出したマルコ。
数コール待ったのち、目当ての人が出る。
『マルコか?
ナツキちゃん、大丈夫なのか?』
「問題ねーよぃ。
お前ら今どこに居る?」
『俺達は、それまで来た航路をまだ進んでるところだ。
道は外れちゃいねぇ』
「分かった。
熾天使の体調を見ながら船に戻る。
親父にもそう伝えといてくれよぃ」
『分かった。
気をつけてな、マルコ』
「あぁ」
ガチャリ、と切れた。
「少し休んでから戻る。
腹は?」
「少し減った」
「ならメシを食いに行くよぃ」
マルコの隣を歩き、ご飯屋さんを目指す。
「すぐに船に戻らなくて良いの?」
「あぁ。
第一急いで戻ってまた体調崩されたんじゃ、意味がねぇよぃ」