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【ONE PIECE】歳上の人

第2章 不死鳥の帰還


「「「マ、マ、マルコ(隊長)!?!?!?」」」


その後船に戻ると、すでに戻っていたクルーが声を揃えて驚く。


それもその筈。


戻って来たマルコの肩には髪の長い女性が担がれているのだから。


「マルコー、羨ましいぞー!」


「煩いよぃ、サッチ、それより親父は?」


「俺ァ、ここだ。

マルコ、お前いつの間に女ァ作ったんだ?」


「そうじゃないよぃ。

こいつを船に置きたい」


「「「!!」」」


「本気か?

そいつ、熾天使だろ。

ちゃんと責任、取れるんだろうな?」


親父の雰囲気が一変する。


「あぁ、心配ないよぃ。

俺が責任を持つ」


「グララララッ、なら構わねェ。

好きにしろ」


「ありがとう、親父」


「なぁ、マルコ。

それはともかく、その子の許可は取ったのか?」


「………」


「まさかとは思うけど、気絶させて拉致って来たのか?」


常識人、サッチの声が硬くなる。


「そんなこと言ったって、ちょっと本気になっちまったし、多分2、3日は平気で眠ってるよぃ」


「女の子に本気出すなよ!

キズモノにする気か?」


「違うよぃ。

それにこいつは…」


そこまで言いかけたところで、顔の横から呻く声が聞こえた。


「ッつ……ぅ……」


「嘘だろぃ」


「いたた…」


驚きを隠せないマルコの拘束が、一瞬、極僅かに緩んだ。


その隙を見逃さず、ナツキは攻撃に移った。


両手で目一杯マルコの身体を押し拘束から逃れると、覇気を纏った右足で回し蹴りを決める。


「ッッ」


咄嗟に腕をクロスさせ、ガードしたマルコだったがタイミングが悪く後ろへと吹っ飛ばされてしまう。


「くっ……」


飛ばされたマルコの身体は船の端に激突すると動きを止めた。
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