第6章 悪魔の実
朝日が窓から差し込み、眩しさに目を覚ます。
「ん…」
「悪い、起こしたか?熾天使」
「ううん…自分で起きた」
「そうかよぃ。
もう少ししたら朝食だよぃ」
「ん…分かった」
「気分はどうだ?」
「大丈夫よ。
昨日はワガママ言ってごめんなさい」
「良いってことよぃ、気にすんな」
「ありがとう」
眠い目を擦りながら起き上がる。
「ほら、そろそろ行くぞ」
「うん、分かった」
マルコのあとに続いてキッチンへ向かう。
「お、ナツキ、おはよう!」
「おはよう、エース」
キッチンに入ると、先にキッチンに来ていたクルー達がざわついた。
やっぱりまだ認められてないよね…。
そういうざわめきだよね。
「ナツキ」
「どうしたの?」
「それ、貸してやる」
自分の来ていた服を脱ぎ、腰に巻きつけてくれるエース。
「え?あ、ありがとう」
「ナツキの格好を皆意識してんだよ」
と、笑う。
「そうなの?」
と、周りを見る。
「まぁ、そんなところだ。
ナツキちゃんが来るまで男しか居なかったから、皆慣れてねェんだ。
許してやってくれ」
サッチさんの手が頭に乗る。
「そっか、良かった。
やっぱりまだ認められてないのかと思って不安になっちゃった…」
「そんなことはないさ。
皆ナツキのことを家族として認めている。
安心しな」
今度はイゾウさんの華奢な手が乗り、撫でる。
「良かった…!」
「ほら、お前ら朝飯だ!」
美味しそうな匂いを漂わせたお皿が、机の上に並べられる。
「うまそー!
な?ナツキ!」
「そうね」