第5章 添い寝
「酒、おかわり要るか?」
「ん、欲しい」
「分かったよぃ。
グラス貸せよぃ」
「ありがとう」
「みかん酒、気に入ったみたいだねぃ」
「うん。
飲みやすくて美味しい」
「それは良かった」
グラスに注がれたお酒をチマチマと口に運ぶ。
「明日でログが溜まるから、明日の午後出航するんだよぃ」
「そうなの?」
「あぁ。
だから買い物は早めに済ませると良いねぃ」
「分かった」
「明日の買い物は俺も着いていく」
「え、良いの?
仕事とか…」
「問題ねェよぃ」
「ありがとう」
「どこに行きたい?明日」
「とりあえず服を見たい。
あとは…この船を案内して欲しい」
「そういやまだだっけな。
分かった、案内するよぃ。
そろそろ風呂も空く時間だし、行くかぃ?」
「ん、行く」
お酒に酔い、少しトロンとした表情で頷く。
「そんな状態で入って溺れねェの?」
「大丈夫!」
「なら良いけどよぃ」
「行こ?マルコ」
「あぁ」
マルコから着替えを受け取り、浴室へと向かう。
2度目にもなると、少しずつ道を覚えて来た。
「じゃあ俺はまた中に誰も居ねェか確認して来るから、ここで待ってろよぃ」
「分かった」
服を抱え、ドアの前で大人しくマルコの言葉を待つ。
そっか、毎回こうやって見て貰ったり、見張ってて貰わないといけないのか。
大変だな…迷惑掛けちゃう。
でもだからと言って1人でお風呂入って、他の人が入って来ちゃったらどうしよう。
それこそ困るよね…。