第19章 赤と青
「...マルコ、ナツキの居場所を教えてやる」
「知ってるのか!?」
「いや、ビブルカードだ」
懐から小さな紙を出した。
「これがあればナツキの元へ辿り着ける。
だが、1つ条件がある。
妹の命にゃ代えられねぇが...」
「...なんだよぃ」
「ナツキが助かったら、それ相応の代価を払って貰う。
金じゃねぇ。
お前にその覚悟があるか?
なけりゃ俺は1人でナツキを助けに行く」
「あるに決まってるよぃ。
赤髪、ナツキの居場所を教えてくれ」
「あぁ」
親父に許可を貰い、赤髪と2人船を降りた。
赤髪は手にビブルカードを持ち、隣を歩く。
「どうしてナツキのことが気になったんだよぃ」
「ん?
あぁ、俺達の船を降りてから、毎週決まった曜日に欠かさず手紙をくれてたんだ。
だからナツキが白ひげの船に乗ったことも、マルコと付き合ったことも知ってる。
それが、急に途絶えたら心配になるだろ?」
「...あぁ」