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【ONE PIECE】歳上の人

第15章 釣りと魚と好き嫌い


誰かに名前を呼ばれた気がした。


「ん...」


目を開ければ霞む視界。


そうか、私寝ちゃってたのか。


「おーい!ナツキー!」


ドンドンとエースが扉を叩いている。


呼ばれた気がしたのはこれか。


「どうしたの?」


寝ぼけ眼を擦りながら扉を開けた。


「釣りしねぇか?」


「釣り?」


「おう!

今日はご馳走食いたい気分なんだ!

食料用意したら作ってくれるっつーからよ」


「ご馳走って、いつもご馳走だろうが」


たまたま通りかかったサッチさんが苦い顔をする。


「釣りは良いよ」


「えー、良いから行こうぜっ」


「あ、ちょ...」


腕を引かれ、甲板へと引っ張られた。


「これ竿な、これ餌。

さ、釣るぞ!」


「ちょっと待って、エース...」


「ん?どうした?」


「餌って......まさか、これ?

触らないといけないの?」


「おう、ブスッとな」


「無理っ」


「なんでだよー、やろうぜ」


「嫌、やらない!」


餌の入った箱を持って追いかけて来るエース。


「嫌、来ないで!」


「そんなに拒絶すんなって、傷つくぞ」


「嫌なものは嫌なの」


エースの持った餌箱の中に入っているのは大量のミミズ。


生きたままの蠢くソレだ。


「ほら、竿持って」


逃げても、脚の速いエースにすぐ捕まった。


竿を握らされ、身体が硬直した。
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