第14章 花の都
ベッド運びを手伝って貰い、結局その後の荷物整理まで手伝って貰ってしまった。
「ありがとう、2人共」
「おう!
あ、そろそろ飯の時間だ。
行こうぜ!」
エースが走って食堂に向かう。
「やれやれ、欲求に忠実な奴だよぃ」
眠くなったら食ってる最中でも寝るしな、と苦笑したマルコ。
「ナツキも食堂行くか?」
「ううん、私は少し部屋でゆっくりしてから行く」
「分かった。
ちゃんと食えよ」
ポン、と頭に大きな手が乗る。
マルコの温もりはなんとなく好き。
触られても嫌な気持ちはしないし、むしろもう少し触って欲しいとも思う。
マルコが出て行った扉を見つめながら、一瞬触れられた頭にソッと手を置く。
「ふぅ...」
片づいたばかりの部屋をグルリと見回して、ベッドに寝転んだ。
買ったばかりのベッドはフカフカしていて、心地良かった。
フカフカを堪能していると、次第に襲って来るのは睡魔。
起きなきゃと思っているけど身体は動かず、瞼はゆっくりと下がっていった。