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【ONE PIECE】歳上の人

第13章 能力


浴衣に着替えると、中に居るマルコに声を掛けた。


「マルコ、空いたよ」

「あぁ。

ナツキ、そこに居ろよぃ」


「え、なんで?」


「良いから」


「...分かった」


その後すぐマルコが浴室から出て来た。


着替えている間、後ろを向いて目を瞑る。


「少しは慣れろよぃ」


ポン、と手が頭に乗る。


「ちょっとここに居ろよぃ」


「なんで...?」


「聞くな」


そう言うと、マルコは部屋の方に向かって歩き出した。


居ろ、と言われたので大人しくそこでマルコを待つ。


「もう大丈夫だよぃ。

おいで」


「うん」


マルコに呼ばれ、そっちに向かう。


ほんの少しだけ、脚が重いけど。


「あれ...?

なんで...?」


部屋が綺麗になってる。


私が散々暴れて、その上あんなことされて、部屋の中はグチャグチャだった筈なのに...。


「さっき急いで片づけたんだよぃ。

掃除だけで、物は戻せてねぇけど。

あれをナツキに見せるのは流石に辛い」


「ありがとう、マルコ」


その優しさに胸が暖かくなる。


「良いってことよぃ」


照れたように笑うマルコの頭を、精一杯手を伸ばして撫でる。


「私、やっぱりマルコが好き」


疑惑は確信へと変わる。


「今それ言うのは反則だよぃ...」


頬を赤く染め、プイッと顔を逸らすマルコ。


「たまには良いでしょ?」


普段見ないマルコの表情に、また胸がドキリと高鳴る。
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