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【ONE PIECE】歳上の人

第12章 膨らんだ気持ち


「ナツキっ、起きろよぃ、ナツキ...!」


誰かに名前を呼ばれたような気がする。


誰だっけ...。


凄く、大事な人のような気がするけど。


でもそんなこと、今は至極どうでも良い。


このまま永遠に眠ってしまいたい。


こんなこと、2度とごめんだ。


「起きろっ」


「っ、や...」


誰かに身体を触られた感覚がして、飛び起きる。


不快だ。


誰も私の身体に触れないで。


私の身体に触れて良いのは、私だけ。


「何があった」


真剣な表情で見つめるマルコ。


あの声は、手は、マルコだったのか。


「...何があったかなんて、聞かなくても分かるでしょ?

あなたなら」


醜い。


こんなに醜い姿をマルコに晒したくない。


もう私は、あなたの隣に居る資格なんてないのだから。


こんなにも汚れてしまって...。


「.....無理矢理、されたのか?」


「っ、違うの。

セックス、してたの」


「それは合意の上でか?」


「当然でしょ」


惨めな思いになるから、もうこれ以上聞かないで。


私を見ないで。


「マルコだってあの女の人としたんでしょ?

同じことよ」


「俺はしてねぇよぃ。

もう1度聞く、熾天使。

それは合意の上か?」


真っ直ぐ目を見つめられ、その真剣な瞳にいたたまれなくなって目を逸らす。


これ以上マルコに迷惑をかけられない。


かけたくない。
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