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おかえり〜I'm home〜(R18)

第6章 summer memory①




キスの上手い人・・・そのフレーズは、私にあの夜のことを思い出させた。

及川さんと初めて会った日、
そしてその日に、彼とキスをしたことを・・・・・・


あの時のキスは・・・正直・・・

(上手だった・・・)

と思う。男性経験が豊富なわけじゃないけど、なんて言うのかな、がっつき過ぎず、夢中にさせるような・・・

とにかく、なんかもう、エロいやつだった笑
世の女は、あんなイケメンにあんなことされたら・・・


だけど私はそれに対しては酷く怒った。そして月日が経ってそれを許した。許せば楽になれたし、そしてその思い出が何故か・・・

甘い記憶になりつつ、あった・・・

(ダメだ。あれは・・・お酒が入ってたからだって・・・)

わかってるのに。何度も言い聞かせてきた。
だって、事実だから。それ以上なんてない。


あの時は彼を全く知らなかったから。そう言えた。
だけど今・・・少しずつ彼を知り始めて、わかり始めてきた今、あの日のことを思い出してしまうと・・・何とも言えない、言ってはいけない気持ちにさせられた。

彼女がいないと知って、何故かほっとしたのも事実だし・・・


(あ〜もう、やだぁ〜)

ふるふると芽生えそうになる感情をかき消すように首を振り、お手洗いへと向かったーーー・・・


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