第5章 spring memory⑤
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料理を作るのが好きな私は、いつもお母さんの誕生日に好きなご飯作ってあげていた。
パエリアとか、ローストチキンとか、ちらし寿司とか、こないだはケーキや、アップルパイも焼いてあげたな。そう言えば、及川さんは
"そんな高度なメニュー作れるわけないじゃんっ!"
と言われた。いや、別に慣れてれば簡単なんだけどな・・・。
私も叔母さんにはお世話になってるし、祝うなら一緒に祝いたいな、そう思ったから、
"じゃあ・・・一緒に作る?"
と、ダメ元で尋ねてみた。過去に味噌汁を作ってくれた彼だから料理は嫌いではないはず・・・。
及川さんは少し考えた末、言った。
"りおがどーしても俺と一緒に作りたいってんなら、いいけど?"
そうして来週の日曜日、叔母さんの誕生日当日に、私たちの共同クッキングを決行することにした・・・