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おかえり〜I'm home〜(R18)

第4章 spring memory④





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開催するにあたって司会は国見くんが行った。この会の担当って言ってたもんなぁ。私の隣にネームプレートがあったのって、ちょくちょく席を離れるから、気兼ねない人の隣だとやりやすいからだとわかった。

隣の空席に目をやりながら、大変そうだなと思った。

まずは署長の挨拶、それからチームの最高位の部長の挨拶、そしてキャプテンと続いた。そして・・・

「それでは、皆さんご存知、及川徹選手からも、一言頂きたいと思います」

チームの顔と呼ばれるくらい、注目されている彼も壇上に立った。
黒のスーツを着こなし、いつになく余裕な表情からはスター性が滲み出ている。

あぁ、この人は我儘だけれど、本当にカリスマ性のある人なんだなぁとわかる。

従兄弟なのに、全然次元がちがうなぁ。
まず、バレー選手ってだけで凄い。そこは素直に認める・・・。


「え〜皆さん、本日はこのような会を開いて頂き、そして日頃から僕達バレー部を献身的に応援して頂いて誠に!ありがとうございます!僕達がバレーが出来ているのはここに出席している方々の何十倍もの社員の皆様が会社をあげてバックアップして下さっているからです。それを忘れず、今年のVリーグでは二連覇を目標にチーム一丸となって頑張っていきたいと思っています。そして、今年から僕はキャプテンを清水くんに代わってもらいました。彼には重荷を背負ってもらう形になってしまったけれど、前代キャプテンとして力の限り協力してチームをまとめていこうと思っていますので、皆さんは安心して試合に応援に来てください!皆さんの応援が僕達の力になります、今日は楽しい会にしましょう!」


そう言って爽やかな笑顔で壇上を降りた。
なんて優等生なスピーチができる人なんだろうか。

いつも自分かっこいい発言か、晩御飯のリクエストのことばかり言ってくる人とは到底思えない。いや多分今言った事も素直な気持ちなんだろうけどさ・・・ギャップが隠せなくて私は笑ってしまいそうになるのを俯いて隠した。すると不覚にも頭にデコピンされる。

え?と空席のはずの隣を見た。すると不機嫌そうな及川さんの顔があった。あら?確か席は私の向かい側のはず・・・


「なに人のスピーチ聞いて笑ってんの、バーカ」

「わ、笑ってないし・・・そっちこそ、早く自分の席戻りなさいよ」


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