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おかえり〜I'm home〜(R18)

第4章 spring memory④





ーーー・・・


飲み会は、有名な中華屋さんで行われた。座敷に円卓があり、7.8人ずつが座れる様になっていて、バレーの選手の人達も2.3名ずつに分かれて座っていた。私の席は・・・あ、国見くんの隣だ、ラッキー。

今回、彼はチームの主務として参加しているため、まだ合流は出来てないけど、私のネームプレートの隣に国見英のそれがあってほっとした。国見くんなら、私が飲まされても、上手く庇ってくれそうだもんね・・・

それから同じテーブルの人達のネームプレートをちらりと見ると・・・

(わ、及川さんも一緒だ・・・・・・)


及川徹のネームプレートを発見。丁度私の向かい側の席だ。
女子達の憧れの的だけれど・・・到底私にはそう思えない・・・。

兎に角、ちょっかいかけずに大人しくいてくれればいいや、そう思った・・・


程なくして、上司や、その上のお偉いさんたちが着席し、最後にバレー部全員がまとまって顔を出した。勿論及川さんもその中にいて、自分の席を探していると、私と目が合った。

「お、りお同じ席なんだ〜」

「しっ、ここじゃ北村って呼んでってば!」

小声で言い合う私たち。やれやれ、とでも言いたげな顔の国見くんがその後ろから顔を出した。

「あ、国見くん、私の隣だよ!」

「なーんで国見ちゃんにはそんな優しいんだよ」

「私の同期だもん。いいでしょ、別に」

「そうそう、寄りかかられっぱなしだけどね」

「う・・・っ」

ニヤリと笑う国見くん。それを見て、同じように、もっと腹黒そうに笑う及川さん。

「あ、なるほどねぇ、まぁ国見ちゃん仕事できるから、りおはついてくの必死だろうね」

「それは冗談ですけど、一生懸命やってくれてますよ、北村さんは」

国見くんの一言でパァァっと世界が開けた気がする。落としてから底上げする、見た目は淡白だけど、実は結構親切だしかっこいい。同期としてとっても好感のもてる人だなぁ・・・

目の前の意地悪大王とは大違い。

「なーにニヤついてんの、りお国見ちゃん狙いなわけ?だったら俺を通してからにしてよね」

「なんでそうなんのよ!」

「それも意味わからないんで。とりあえず席つきましょう」


とりあえず、国見くんの一言で私達はそれぞれの席に座り直した。





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