第34章 Lovers memory③
舌先で首筋、喉仏もなぞって鎖骨に口付けを落とす。
昔、彼の誕生日にあげたネックレスを、今も毎日付けてくれていることに改めて愛しさを感じる。
服の裾をまくって胸の辺りにちゅ、ちゅ、とリップ音を立ててキスをしていくと、時折及川さんはもどかしそうに息を漏らす。
私の体に触れようとしてくるのを、度々制して・・・
内心、無我夢中になりながら私は彼を愛撫・・・。
(及川さん・・・反応してる)
平らだけど・・・プクッと突起が主張している及川さんの乳首にもキスをすると、ぴくりと体が跳ねた。
「ちょ、りお・・・っ」
少しペースを乱されたように及川さんは声を上げ、もう片方の乳首を中指の腹で撫でている私の手首をそっと掴んだ。
「ほんと・・・どうしたの?及川さん、こんな大胆なりおハジメテなんですけど」
くっと力を込めて私と目線を合わせる。
「・・・・・・っ」
どうしたの?って言われたって・・・
今日は私ががんばるって決めたから。
「・・・イヤ・・・・・・?」
「そんなわけないでしょ」
及川さんはクシャッと私の頭を撫でると、うっとりと熱っぽい視線で私を見た。
「・・・・・・めちゃくちゃ興奮する・・・」
あ・・・
お腹の辺りに押し付けるようにして、当ててきた・・・
及川さんの熱は、既に少し硬さを持っていて・・・
彼の言葉が本当の事なんだって、教えてくれた。
・・・嬉しい。
単純にそう思っていると、及川さんの手が自然と私のパジャマのボタンに掛かった。
・・・・・・あ。
「だめ・・・」
「いてて・・・」
軽く及川さんの手の甲をつねって、制する。
もう・・・油断も隙もないんだから。
「俺もりおのこと乱れさせたいんだけど」
「・・・っ・・・今日は、だめ」
及川さんの欲求を抑えて、私はまた彼の体を愛撫していく・・・
指で脇腹を撫で、へそまで舌で伝っていき・・・やがて彼の下半身へと、触れていく・・・。
「・・・っ・・・!」
そっと下着の上から膨らみを撫でると、及川さんの体が強ばった。
ドキドキする・・・
彼の中心の熱を見たことはあるし、
・・・今まで何度も受け入れてきたけど、
自分から触れたことは無かった。