第33章 Lovers memory②
ーーー・・・
「・・・・・・・・・」
「あの、りおさん?」
「・・・・・・・・・」
「あの〜」
「・・・・・・・・・」
あーあ、やっちゃった〜
俺から一切触ったりしなくなって、りおから求めてもらおう作戦を執行して、無事(?)に作戦は成功したんだけど、種明かしした途端りおは布団にくるまって部屋の隅にいる。
怒ってるねこれは完全に。
「りおちゃん、機嫌直してよ?もう意地悪しないから〜」
「・・・絶対する癖に。私がこの一週間どれだけもやもやしたか・・・」
厚い布団の城から、もごもごとりおが話す。
「ごめんって。でも及川さん、りおから求めて貰いたくてさぁ、結果、とびきり可愛いりお見れたし大満足って・・・はいはい、ごめんって」
布団から顔を出してこっちを睨みつけてる。
その顔は鬼の形相だった。
でも、俺の言い分は分かってくれたみたいで、文句は出てこなかった。
暫くぶりに触られると、感度増すってホントなんだね。
俺の腕の中で、今まで以上に感じてたりおを思い出すと・・・
ごめん、あと2回はいける。
「・・・・・・・・・馬鹿」
俺の考えてることを読んだように、りおは潤んだ瞳で俺を見ていた。俺はりおに近づいて布団ごと、りおを抱きしめて、ぽんぽんと背中を叩いてやった。
「今回は俺が仕掛けちゃったけどさ?」
「・・・・・・・・・」
その瞼に、ちゅ、と唇を落とす。
「もっと俺に甘えてよ。お前は俺の・・・だーいじな恋人なんだから」
甘やかさせて?大切だから。
俺を求めて?全部あげるから。
俺にしか見せないりおを教えて欲しい・・・
「ね?・・・約束」
「・・・・・・ん・・・」
小指を差し出せば、それに絡まる、細い小指。
きゅっと絡んで約束を交わす。
そして俺たちは、また、甘い夜を過ごしていくーーー・・・