第32章 Lovers memory①
くちゅ・・・くちゅ・・・
「や・・・っぁ・・・んぁ・・・」
「ほら、嫌じゃないでしょ?こんなに締め付けて俺のこと離してくれないよ」
「やだ・・・っ、ぁ、そんなことないっ、ぁ・・・」
扉に手をつかされ、後ろから及川さんが攻め立てる態勢で私は押し寄せる熱を必死に受け止めていた。
結合部からはどちらのものかも分からない愛液で溢れ、私の内腿を伝っていく。
中途半端に捲し上げられ、外気に晒されている胸を後ろから揉まれる。
「ね、やっぱりおっきくなったと思うんだけど。豊胸マッサージのおかげ?」
「あ・・・っゃ、だめ、それ・・・っ!」
きゅっと乳首を摘まれ、ピリッとした刺激にまた声が漏れる。
「ほーら、だめじゃないよね、また締め付けてきてるし」
「あぁっ、ゃ、ぁっ・・・あっ」
一番奥に及川さんの熱がぐりぐりと当てられて、とめどなく声が漏れる。
だめ・・・もう、ほんとに・・・っ
「りおちゃーん」
「っ!?!?」
不意に、階段の下から叔母さんが私を呼ぶ声がした。
私たちはぴたりと動きを止める。
お、お、叔母さん!?
「今、テレビでフィギュアスケートの男子特集やってるわよ〜」
和やかな声がドアの向こう、階段の下から聞こえる。
男子のフィギュアスケート!私が大好きなあの子の特集だ!
叔母さんと一緒に絶対見る〜って話してたから、気遣って呼んでくれたんだ・・・
で、でも今すぐ行けるわけない・・・っ
だって今、扉一枚挟んで私、叔母さんが知らないような淫らな格好してる・・・
こんな所見られたら・・・
心臓がバクバクと激しく動いてるのがわかる・・・
その時・・・
「っぁ!」
及川さんがゆるゆると腰を動かし始めた。
私は目を丸くして及川さんを振り返った。
すると及川さんはいつもの意地悪な顔でにやりと笑ってる。
何してんのこの人!
及川さんの行動が信じられなくて、でも迫り来る快感は関係なく私の体を支配する。
「っっん・・・ふ・・・」
私は必死に口元を手で覆い、声が漏れないようにする。
「りおちゃん?大丈夫ー?」
ぎし・・・
叔母さんが階段を一段上がる音がする。
「っゃ、・・・ぁっ・・・ん」
やばいやばいやばい!
それは一番やばい!