第29章 1 years later②
すっ・・・と及川さんの右手が下腹部に伸びてきて、私は体が強ばる。でも・・・
はむっ
「やっ・・・」
同時に右耳を甘噛みされて、意識が耳へと移る。
「はっ・・・ぁ、やぁ・・・っんん」
ぴちゃぴちゃと舌を使って耳の形をなぞり、穴へとそれが入ってくると直接聴覚が犯されて強い刺激に、反射的に及川さんの左手を強く握った。
そうしてるうちに、及川さんは器用に長い脚と右手を使い、私の下のスカートを下ろしていく。そして右手は下着の中へと入り込んで・・・
「っぁ!!」
ようやく下着の中へと入り込んだ及川さんの手に気づいた頃には、中の突起を及川さんの長い指が掠めた時だった。
「・・・感じ過ぎじゃない?俺まだ胸と耳しか弄ってないよ?」
いたずらめいた瞳が私の潤んだ視界に映り込む。
「だって・・・っ及川さんが苛めるから・・・っ」
ポカッと胸板を拳で叩くと、及川さんは何故か嬉しそうに笑った。
「苛めてないよ。不安なんて消し飛ぶくらい愛してあげるって言ったでしょ?」
「あっ!」
なんの前触れも無く、及川さんの中指が私の濡れそぼった中へと入り込んだ。異物感はすぐに快楽を呼び寄せて、中で出し入れされる指を締め付けた。
「ぁっ・・・あぁっ・・・ん、ぁ・・・っ」
「ここ、好き・・・?凄い感じてる・・・」
奥の1点を執拗に指の腹で擦られると、その度に腰が跳ねる。
2本、3本に増えていく指が私の体の真ん中を熱く刺激する・・・
「はぁ・・・っぁ、もぅ・・・っあぁ」
とろとろになるくらい彼の指に弄ばれて溶かされて、くったりとしているとずるっと3本の指が抜かれた。
「ん、・・・っ」
「りお・・・」
「っぁ・・・」
はっと気づいた瞬間には及川さんは私に覆いかぶさって、ズボン越しに熱いものを押し当ててきた。
「・・・いい?」
熱を持て余して困っているような顔を浮かべている及川さん。
私たちはお互いの服を脱がし合い、纏うものの無くなった体で抱き合った。
しっとりと汗をかいた体を抱きしめると、彼の鼓動を直で聴けた。